2011年6月16日(木)

菅の渡し/船頭小屋

神奈川県川崎市多摩区菅野戸呂2番地先(菅渡船場跡の碑)/多摩区枡形7-1-1(日本民家園 船頭小屋)

菅の渡し跡の碑

多摩川最後の渡し船は、昭和48年(1973)に廃止された菅の渡しだとされている。現在の京王相模原線多摩川鉄橋の下流側にあった。川崎側から渡船場に続いていた道が土手に突き当たる箇所には、廃止の年に建てられた「菅渡船場跡」の碑が残っている。

菅の渡し船頭小屋

生田緑地にある日本民家園には、その渡船場の船頭小屋が保存されている。大水が来たらひとたまりもなく流されてしまいそうな小さな小屋だが、なんと、四隅の柱には大きな鉄の輪が取り付けてあり、いざというときにはここに丸太を通して御神輿のように担いで運んだのだという。

子供の頃の微かな記憶には、土手の上から見た、八つ橋のように架かる仮設橋のイメージが残っている。それが舟に乗るための桟橋だったのか、それともその頃にはすでに舟は廃止されて橋で渡っていたのかはわからない。競輪場に来る怖いおじさんたちが利用するものだと思っていたので、あえて記憶に残さないようにしていたのかもしれない。今にして思えば、もうちょっとよく見ておけば良かったと悔やまれる。

船頭小屋について | 菅の渡し(調布側の説明板)