目黒競馬場跡
東京都目黒区下目黒5-1(目黒通り元競馬場交差点)
目黒不動の西側、目黒通りと林試の森公園に挟まれた住宅街の地図をよく見ると、陸上競技場のトラックのような、緩くカーブを描いた道が通っているのがわかる。おおよそ住宅街らしくないこのカーブの由来は、かつてこの地にあった競馬場のコースの跡だ。
十数頭のサラブレッドが走る現在の馬場を思い浮かべて、さぞかし立派な道路があることだろうと思って訪ねてみると、自転車がすれ違うのにも気を遣いそうな一方通行の細道だった。元のコース幅がこんなに狭かったとは思えないので、家を建てる時に道幅を削ったのだろう。であればコースは無視して縦横に区画整理をしてしまっても良かったのではなかろうか、と思いたくなるところだが、そうしなかったからこうして散歩に来てみる楽しみができたのだと思えば、それもまた良しとすべきか。
目黒通りの元競馬場交差点には、多くの名馬の父(種牡馬)となったトウルヌソル号の銅像を載せた目黒競馬場跡の碑が建っている。