玉堂美術館前のイチョウ
東京都青梅市御岳1-75(玉堂美術館)
昨年見逃したイチョウの黄葉を見に御岳渓谷へ行ってきた。街ではまだ、イチョウの便りはそれほど聞こえて来てはいないけれど、山の黄葉は一足早く始まっている。
平日にも関わらず渓谷には多くの人が紅葉狩りに訪れていた。ツアーバスの団体が美術館に吸い込まれていく。対岸では、一本だけ先に色づいたモミジにカメラマンが集まっている。
日当たりのいい河原はお弁当を食べるのにちょうどいい。おなかを満たされて昼の陽に暖められた石の上に座っていると、ここまで走ってきた疲れがでてうとうとと眠くなってきた。夏には涼を誘った渓流のざわめきが、今は、暖かな毛布のようにわたしを包んでいる。
もうすぐ木枯らしが吹き始めるだろうか。それまで、少しの間だけれど、このささやかな幸せを大事に楽しみたい。