2011年12月18日(日)

成城三丁目緑地

東京都世田谷区成城3-16-38

秋

富士山が見える場所を探して成城の西の端、ハケの上縁に沿った成城富士見橋通を走って来たのだが、隙間なく建った邸宅に遮られて全く展望が開けない。3丁目と1丁目の境に近い明生小学校の前まで来たところで、やっと家並みが切れて木の間から雪をかぶった端正な姿を見ることができた。

清水

足元を見ると雑木林の中を崖下へ降りていく道が伸びている。傍らの看板には「成城三丁目緑地」とあった。

ここは以前から野川に注ぐ湧水ポイントとして知られていた林野庁宿舎跡。世田谷区が整備を進め、平成20年(2008)から公園として公開されている。

ハケ下へ降りていくと明生小学校の生徒が命名した「きよみづばし」と言う看板が立っている。その清水橋の下をハケから湧いた水がキラキラと水面を光らせながら流れていく。

こんな風に大切に守られた湧水が国分寺崖線には幾つもあり、それが野川の源となっている。ただの水路になってしまった多くの小河川とは異なって、今も野川が生き生きして見えるのは、こういう清水とそれを守っている人たちの力に寄るんだなと、静かな林の中でしみじみと思うのだった。

世田谷区の説明板