羽田空港国際線ターミナルビル
東京都大田区羽田空港2-6-5(東京国際空港国際線旅客ターミナルビル)
羽田空港には面白いエレベーターがたくさんある。昨年開業した国際線ターミナルはどうだろうかと、遅ればせながら見学に行ってきた。
一見して、なんでもないシースルーのエレベーターかとがっかりしたのだが、3階の出発ロビーに行ってみてピンと来た。これは行灯ではないか?
透明に見えるタワーには細い白線が無数に描かれていて、和紙を貼ったようなイメージだ。天井は反物を張り渡したテントのよう。小さい頃、洗い張りした反物の下から見上げた景色がこんな感じだった。ショッピングモールはその名も「江戸小路」と名づけられており、全体に和風の装いで設計された結果、奇しくも和紙や反物のイメージが顕れたと思えなくもない。
設計者の意図は全く違うかもしれないが、わたしはそう見立ててみた。悪くないと思うのだがいかがだろうか。
※ 設計は羽田空港国際線PTB設計共同企業体(梓設計+ペリクラークペリアーキテクツジャパン+安井建築設計事務所)(2010)。天井は秋の空に架かる筋雲をイメージしているそうです。