2012年1月8日(日)

調布市消防団出初式

東京都調布市多摩川7-19地先(多摩川河川敷)

はしご乗り

火事と喧嘩は江戸の花。江戸の町の人気者、いなせな火消しは新年の仕事始めである出初(でぞめ)ではしご乗りや木遣り歌を披露して喝采を浴びていた。現在の出初式にもその伝統は引き継がれているけれど、人気は別の方に移ってしまったようだ。

一斉放水

多摩川の河川敷で行われた調布市消防団の出初式。粛々と行われる式典や睦消防組によるはしご乗りの演技をよそに長蛇の列ができていたのは、消防士の格好をして消防自動車に乗れる体験コーナー。働く自動車が好きな子供たちとその家族が大勢集まって写真撮影に興じていた。

そんな親子たちも写真撮影を中断して歓声を上げていたのが、式典のフィナーレを飾った、参加した全消防自動車による一斉放水。射的もどきの消火訓練実技はどこでも見られるけれど、まわりの景色が霞むほどの豪快な放水デモンストレーションは調布名物といえるだろう。これが見たいだけのために、寒空の下で待っていた人もいたようだ。

会場のアナウンスによると、昨年の震災への復興祈願の意味合いも込めているという。辛い過去は水に流して…とは行かないけれど、「頑張ろう!」という雄叫びのような力強い水の勢いに元気をもらった気がする。