水戸街道の黄門様
東京都葛飾区亀有1-28-6付近(水戸街道一里塚碑)
去年はTVドラマ「水戸黄門」がシリーズ最終回を迎えたというので話題になった。昭和44年(1969)の放送開始以来43部1227回、42年の長きにわたって親しまれてきた国民的ドラマだった。TVを見たことのない人でも、「この紋所が目に入らぬか!!」と言って格さんが印籠を掲げるシーンはご存じだろう。
その水戸黄門一行の像が、JR亀有駅近くの旧水戸街道に建っている。平成14年(2002)に旧水戸街道拡幅工事の完成を祝して、亀有上宿商店会が建立したものだ。
石造のどこにもこの三人が誰なのか記されていないし、テレビシリーズやそれ以前の映画・舞台で三人を演じたどの役者にも似ていないけれど、誰が見てもこれはあの人たちだと分かる。それほどに、助さん格さんを従えた三人組のイメージは広く知れ渡っている。
ところで、この石造に彫られた助さん格さんはアルカイックスマイルを湛えた仏像のような顔をしている。とすれば、この三人は世直しのために現世に現れた阿弥陀三尊だろうか。