2012年1月19日(木)

白髭富士/招来稲荷

東京都荒川区南千住3-28-58(石浜神社)

白髭富士

隅田川に架かる白鬚橋の西側に巨大なガスタンクが並んでいる。その隣にある石浜神社は神亀元年(724)に創祀されたと言うから、かの在原業平も隅田川を渡る前に詣でたかもしれない。

石浜神社

その境内に、三本の鳥居を前にした溶岩の山がある。右の一番大きな山には不安定な形で大きな石碑が載り、その前には宝暦八年(1758)に建てられた「冨士山遙拝所」の碑がある。富士塚(白髭富士)とされているが、浅間神社は祀っていないようだ。代わりに浅間神社の神使である猿つながりで、三猿の彫られた庚申塔が二基祀られている。

左の山に建っている神殿は、石浜神社に合祀されている真先稲荷神社の奥宮とされる招来(おいで)稲荷神社(御出稲荷神社)だ。そこに住んでいた狐を「おいで、おいで」と言って呼び、出て来た狐がお供えを食べると願いが叶ったことからこの名がある。狐が住んでいた穴は、真ん中の赤い鳥居の奥に白狐神の祠として祀られている。

ところで、犬猿の仲という言葉があるが、猿と狐はどうなんだろうか。

(荒川区教育委員会の説明板): 真先稲荷と田楽茶屋 | 石浜神社と隅田の渡し | 石浜城址