無憂樹
東京都調布市深大寺元町5-31-10(神代植物公園)
先日の新聞に神代植物公園で珍しい花が咲いていると報じられていたので見に行ってきた。何でも、大温室ができた1984年に植えられた木なのだが、これまでに開花の記録がなかったという。
その木の名前は「無憂樹」。仏陀(釈迦牟尼)の生母マーヤー夫人が出産のため実家へ里帰りする途中、ルンビニの地で満開の花を咲かせるこの木に触れたところ、急に陣痛が起こって右脇腹から釈尊が誕生したと伝えられている。そのお産が安産だったことから「憂いの無い樹」という名がついたという。
さてその花だが、鮮やかなオレンジ色の小さな花がたくさん集まって、大温室の天井付近に咲いている。故事に伝えられるような満開の景色ではないけれど、高いところにあるせいか何となくありがたい花のように思えるから不思議だ。
上を見疲れて無憂樹の根方を見ると、珍しい黄色のツバキが咲いていた。中国原産のキンカチャ(金花茶)という種類だそうだ。遠くの無憂樹より近くの金花茶。こちらも一枚パチリ。