銀世界
東京都港区芝公園4-1(芝公園)
芝公園内丸山古墳の脇にある梅林は、「銀世界」という洒落た名前を持っている。もとは新宿にあった「梅屋敷銀世界」をここへ移してきたということで、中央には天保三年(1832)の日付のある「銀世界」の碑が建っている。
昨日までの雨の余韻で少し雲の多い空から時折射す陽を浴びて、梅の花がキラキラと輝く様子はまさに銀世界の名にふさわしい。今年は梅の開花が遅れてまだ半分も咲いていないような状態だが、満開になれば、まさに白銀の世界という感じになることだろう。咲かない梅に代わって、水仙が可憐な花を咲かせている。
梅の花の良い写真が撮れないので、気晴らしに丸山古墳に登ってみると、頂上に日本地図を彫り込んだ大きな石碑が建っていた。日本で初めての正確な測量に基づく日本地図である、大日本沿海輿地全図(伊能図)を成した伊能忠敬を顕彰する「伊能忠敬測地遺功表」だ。いつもポタリングでお世話になっている地図の始まりが伊能図だったことを思い、感慨深く写真に納めてきた。
※ 2016年2月25日 満開の時期に再訪して左の写真を入れ替えました