厩橋地域安全センター
東京都墨田区本所1-25-9
胸もあらわな少女が膝を抱えて無人の交番をじっと見ている。一糸まとわぬ姿ではあるけれど、別に挑発しているのではないようだ。
像につけられた題は「道」。
とは言っても交番に道を聞く格好ではないだろう。もしかしたら、別の道(人生とか)を尋ねたいのかもしれない。
昭和3年(1928)に建てられた本所警察署厩橋地域安全センターは、先日訪ねた旧猿楽町駐在所に似たレトロなデザインだ。三角形の建物が、交差点の角地にピタッとはまっている。
厩橋交番から地域安全センターに変わって常勤のお巡りさんがいなくなった。道を尋ねる相手がいなくなって、少女の表情は心なしか寂しそうに見える。