五所塚
神奈川県宮前区五所塚1-1-6(五所塚第一公園)
あじさい寺(妙楽寺)に来たついでに、UFO型の給水塔の写真を撮りに山を登ってきたのだが、姿が見えない。いつのまにかに、役目を終えて撤去されてしまったようだ。
前回訪れた時は今日とは逆コースで、目の前のダウンヒルに夢中になって写真を撮りそびれていた。もうあれから10年が経ってしまったのか。
給水所の隣の五所塚第一公園には五つの土盛りがきれいに並んでいる。「UFOと謎の古代文明」みたいな話をつくりあげようかと思っていたのだが、給水塔がなくなってしまっては何ともしようがない。
ここは川崎市宮前区と多摩区を分ける尾根筋にあたる。これらの塚は古墳のように見えるけれど、実態は集落の境を守るために築かれたもので、塞の神(さえのかみ)を祀る庚申塔などと同じ目的を持つ宗教的な遺構であるらしい。
それが石仏や板碑ではなく塚なのはなぜだろう。
尾根上に並ぶ塚なら空からも見える。もしかしたらこれは、宇宙的規模での集落の境、つまり山を登ってきてここから先は空という天と地の境を守っているのかもしれない。…と、無理矢理UFO話に持っていくのであった(笑)。