2012年8月9日(木)

水車堀公園

東京都日野市新町3-43-2

サルスベリ

宮崎駿の映画の中では、「天空の城ラピュタ」(1986)がわたしは好きだ。ストーリー展開もさることながら、18世紀の産業革命当時の欧州のどこかであるらしい作品世界の空気が気に入っている。

水車

「18世紀の…」と書いたけれど、空には飛行機が飛び、ロボット兵や大量破壊兵器らしきものも登場する。そこはもちろんフィクションの世界だけれど、電気や原子力はなく、主なエネルギーは水(水力と蒸気)だ。

強大な飛行石のエネルギーを制御しきれずにラピュタは滅び、天空の城は封印されて空を彷徨っている。それは原子力に翻弄される現代社会に対する、宮崎なりの警鐘であったのか。

昨年の震災にともなう原発事故以来、原子力発電を見直す動きが世界に広がっている。原子力に頼らなくても、いくらでもほかの発電手段はあるだろう。何で発電するかもさることながら、そもそも電力以外のエネルギーを使うことも考えられる。電気のない生活は考えにくいけれど、すべてが電気でなくても良いはずだ。人力で自転車を漕ぎながらそんなことを思う。

水車堀公園の水車は思い出の風景として作られたものだけれど、まだ過去のものにしてしまうのは早いのかもしれない。

案内板