2012年10月26日(金)

URBANPREM南青山

東京都港区南青山3-8-5

URBANPREM南青山

健康診断で身長や体重のほかに腹囲も測るようになったのはいつからだろう。第一次大戦後の好景気を伝えるニュース写真で、にわか成金の男たちが芸者に腹の大きさを測らせ、誰が一番金持ちか(一番腹が大きいか)を比べるというものを見たことがあるけれど、今や腹の大きさは自慢の対象ではなくなってしまった。

仰角

青山通り(246号線)から一歩中に入った住宅街に建つこのビルは、まん丸いおなかを突き出したユーモラスな姿が目を惹く。メタボではあるけれど、幅の異なる縦長の窓が織りなす模様がクリムトの絵に描かれた着物のテクスチャのようにも見えて、ちょっとかっこいいかも。

設計は永山祐子(2008)。表通りの高層ビルと、その裏に並ぶ低層住宅が同居する青山の街で、曖昧なスケール感を出すため、外壁を曲面にすることで見上げた時にてっぺんが見えなくなり、高さがわからなくなるような効果を狙ったのだという。

ところで、側面についている非常階段の踊り場のようなもの、その下に階段がついていないけれど良いのかな?