谷内六郎のモザイク壁画
東京都港区北青山3-5-22 山陽堂書店
表参道交差点の角に、優しいトーンのモザイク壁画が飾られている。長らく週刊新潮の表紙を飾っていた谷内六郎の作品だ。
建物は「山陽堂書店」という本屋さんで、去年(2011)からギャラリーも併設されている。
作品は「傘の穴は一番星」といい、昭和50年(1975)につくられた二代目。オリジナルは、週刊新潮・昭和36年5月22日号の表紙を飾ったもので、建物にあわせて縦長に奥行きのある構図になり、空も青空に変わっている。初代は、昭和38年(1963)に青山通り(246)拡幅のために建物を改修した際に、その前を通って通勤していた新潮社社長の発案で生まれたそうだ。二代合わせて、もう50年近くこの場所にあることになる。
青山・表参道という土地柄を考えれば、海外のファッション雑誌を飾るモデルや人気のアイドルグループの写真に取って代わられてもおかしくない。表参道の一等地で広告価格も高いだろうに半世紀もの間残ってきたのは奇跡的だ。(※)
行き交う人にはとんがった人が多そうな感じもするが、案外、そんな人たちも信号待ちの間にこの絵を見てほのぼのしているのかもしれないね。
※ 時々、広告が掲示されることもあるようです。