東京聖十字教会
東京都世田谷区若林4-18-8
特に建築に詳しいということはないけれど、ミーハーなので有名建築家の建てた家があると聞くと散歩のついでに寄ってみる。今日はアントニン・レーモンド設計の教会(1961年築)を見てきた。
教会の案内には「合掌造り風」とあるけれど、見た目は米軍基地などで見かけるカマボコ兵舎に似ている。尖塔はなく、礼拝堂の入口に十字架を立てただけのシンプルな建物だ。柱状合板をアーチにして内部に広い礼拝空間を確保した構造が「合掌造り風」ということらしい。
正面のステンドグラスは色セロハンを貼って作った小学校の工作のようだ。波打って見えるのはガラスではなくプラスチックの板を嵌めてあるから。同じものが、屋根の明かり取りにも使われている。簡素だがチープではなく、モンドリアン風でモダンなイメージだ。
教会の設立は大正十三年(1924)。関東大震災にあって郊外に移り住んできた人々の支えとして始まったという。松陰神社にほど近い住宅街にひっそりと佇んで、今も人々の信仰生活を守っている。