2012年12月11日(火)

幸國寺のイチョウ

東京都新宿区原町2-20

雄木

新宿区で一番の古木だという幸國寺のイチョウを見に行ってきた。黄葉は終わりかけているようだが、見栄えがしないのはそのせいばかりではないらしい。

雌木

門前には中が空洞になった切株が置かれ、木の状態があまりよくない旨の説明書きが添えられていた。特に傷みが激しいように見える西側の雌木(左写真)は、太平洋戦争の際に北側からの戦火に立ち塞がり、身を挺して南側の家屋を守ったと伝えられている。

境内には平成10年(1998)に延命施術を行った旨の記録碑が建っているが、その後も予断を許さない状態は続いているのだろう。

幸國寺の開山は寛永7年(1630)、開基壇越(一番最初の檀家)加藤清正の下屋敷の地に建てられた。このイチョウには「清正公お手植え」という伝承が伝わっている。樹齢は500年以上と推定されているので計算が合わない気もするが、細かいことを追求するのは無粋というものだろう。樹勢を取り戻して見事な黄葉を見せてくれる日が待ち遠しい。

(新宿区教育委員会の説明板) 山門 | イチョウ || 銀杏の現状について