2013年2月5日(火)

麻布南部坂教会

東京都港区南麻布4-5-6

坂上から

コンドル(Josiah Conder)やライト(Frank Lloyd Wright)ほどのビッグネームではないけれど、ヴォーリズ(William Merrell Vories)も日本の近代建築史上忘れられない建築家だ。

坂の下から

西洋建築ではあるが、様式一点張りではない親しみやすい小品が多く、散歩のついでにちょこっと観るのにちょうどいい。教会建築が多いのも、楽しみやすいポイントだ。

たくさんの作品を残しているのだが、滋賀県の近江八幡を拠点にしていたため東京ではあまり見られる建物がないのが残念だ。(少ないとは言っても、ライトよりは多い。)

麻布南部坂、有栖川宮記念公園の向かいに建つ麻布南部坂教会は、そんなヴォーリズ東京コレクションの一つ。昭和8年(1933)の作品だ。プロテスタントらしいシンプルなスタイル。スパニッシュテイストの、暖色系で明るい色遣いがかわいらしい。

話はそれるが、左写真左に写っている塀はドイツ大使館のもの。「エリゼ条約50周年−ドイツとフランス 友好と協力の半世紀」と題されたパネル展示が行われている。それが記念すべきこととして取りあげられるほどに、ドイツとフランスって仲が悪かったんだね。そんなことを改めて思いながら、興味深く見学してきた。