2013年2月5日(火)

高輪の洋館

東京都港区高輪2-2-27 堀江歯科医院

入口

赤穂浪士切腹の地を探していて、洒落た洋館に出会った。緑色の屋根が目を惹く。ちょっと覗いてみると料亭の入口のような風情も見えるが、看板には歯科医院と書かれていた。

シュロの木

ゆるやかにカーブする屋根の形が面白い。寄棟の端が切られている様子に、戦国武士の兜を連想したのだが、サイドが跳ねてしまった女の子の髪型のようにも見える。

南側の奥にある保安寺へ下りていく階段に面した側には出窓とシュロの木。大正13年(1924)に建ったということだが、この時代の洋館にシュロの木は必須アイテムだ。松じゃなくてシュロ、という所がハイカラだったのだろう。

わたしは自転車だったので伊皿子坂の方からまわってきたが、徒歩なら、泉岳寺から高輪高校の脇を通って医院の前に出る細道が、大石内蔵助自刃の跡へ詣でるための近道だ。道はかなり細くて見通しも悪くクキクキと曲がっているので要注意だが、秘密の抜け道を通る路地裏探検の感覚が味わえて面白い。