延命院のシイ
東京都台東区西日暮里3-10-1
荒川区教育委員会の説明板に寄れば、樹齢600年を越えるという。古木ではあるけれど巨樹ではない。小さいままに齢を重ねた盆栽のような風情だ。
とは言っても最初から小さかったわけではない。昔の写真を見ると、もくもくと湧く入道雲のような雄々しい姿が写っている。
10年ほど前に、南に張り出していた大枝が折れてしまったために今の形になっているのだそうだ。お寺の門をくぐって最初に目にはいるその傷口が痛々しい。
バランスが悪くなってしまったので、残った枝には支えの鉄棒が副えられている。杖をついたおじいさんのようだが、まだまだたくさんの葉を茂らせて矍鑠とした姿を見せている。