2013年3月7日(木)

「泳心一路」の碑

東京都目黒区碑文谷6-11-7 日本大学水泳部学生寮

「泳心一路」の碑

「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」

金メダルこそ無かったが、2012年ロンドンオリンピックの日本競泳陣は、銀3、銅8と大活躍だった。その象徴ともいえる男子競泳400mメートルメドレーリレーは、この名言とともに、過去2大会連続で平泳ぎ2種目制覇を果たしながら個人種目無冠に終わった北島康介選手を銀メダルに導いた。

日本大学水泳部学生寮

北島選手が現れるまでしばらく低迷していた競泳だが、かつては日本のお家芸と言われていた時期があった。

1936年のベルリンオリンピックでは、放送史に残るスポーツ実況「前畑ガンバレ」で知られる女子200m平泳ぎの前畑秀子選手らが4個の金を含む11個のメダルを獲得、その前のロサンゼルスオリンピックでは男子6種目中5種目で金メダルに輝き、メダル総数12個で世界を圧倒していた。

碑文谷公園に隣接する日本大学水泳部学生寮の前には、そんな強い水泳日本を象徴する「フジヤマのトビウオ」こと古橋廣之進氏の文化勲章受章を記念する碑が建っている。不幸にも彼が活躍した終戦直後の日本はオリンピックへの参加が認められず、古橋選手はメダルを取ることができなかったが、数々の世界記録を樹立したその活躍は、復興期にあった日本の国民をおおいに元気づけたという。

ロンドンオリンピックでも「東北に元気を!」と言う言葉をたくさん聞いた。スポーツの力ってすごいな、と改めて思った。

傍らに立つ説明板