豊川稲荷の寒桜
東京都港区元赤坂1-4-7
青山通を走って渋谷方面に戻る。もう見るところは見てあとは帰るだけ、と思っていたのだが、赤坂警察署前交差点の角、豊川稲荷の裏に見事な寒桜を見つけて足を止めた。
信号待ちの人がみなケイタイを構えて写真を撮っていく。午後の陽を正面に浴びて満開の花が輝いている。
そういえば、サイクリングでも仕事でも何度もこの前を通っているのに豊川稲荷には一度も寄った事がなかった。こうして人を呼び寄せる力があるから寺社は花を植えるのだな。たいしたものだ。
寄ってみて初めて知ったのだが、ここは「稲荷」と名はついているが稲荷神社ではなく豊川閣妙厳寺という仏教寺院の東京別院なのだった。しかも、名奉行として有名な大岡越前も祀られている。
お寺ではあるけれど、本殿の前には巨大なキツネが狛犬のように鎮座し、奥の院には赤い鳥居が立っている。霊狐塚にはキツネたちがずらりと並んでいて、ちょっと怖い。今まで寄った事がなかったのは、この怪しい雰囲気を無意識に感じていたからなのだな。きっと。
(参考)2013年の東京の桜開花宣言は、3月16日でした。