門と蔵のある広場
東京都豊島区駒込3-12-8
もうちょっと気の利いた名前はないものかと思うけれど、文字通り、文化財に指定された旧家の門と蔵を中心とした公園だ。
ここは旧染井村を代表する植木屋の一つ丹羽家の邸宅跡。吉野櫻発祥の里記念碑が建つ駒込駅前の染井吉野桜記念公園とならんで染井吉野の里のシンボル的な存在になっている。
江戸時代に植木屋が集中していた駒込・染井地区は、あたり一面が公園のような景色だったというが、今はもう見る影もない。植木は工場でちょこちょこっと作れるものではなく、時間をかけて丹精して育てるものなので、もうその景観を復活させることは難しいだろう。この公園の桜も、それなりの風格を持った姿に生長するのには、まだ数十年かかるに違いない。
なんにでもスピードを求める現代人に、木は時間の重みを教えてくれる大切な存在だ。
(参考)2013年の東京の桜開花宣言は、3月16日でした。
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