2013年10月31日(木)

辰巳駅

東京都江東区辰巳1-12(2番出口)

辰巳駅

子供の頃は、町は鉄道の駅を中心にして出来上がるものだと思っていた。駅があり駅前商店街があって、そこを抜けると住宅地や農地が開けている。

ところが地方へ旅すると、そういう町ばかりではないことに気がつく。

龍

そもそも人々の暮らしは鉄道が敷設される何百年も前から続いているわけで、まず町があってそこに駅がやってくる。場合によっては、駅を建てる余地が無くて、町から離れたところに鉄道が敷かれる例も少なくない。

そういう例とはまた違ったケースなのだが、埋立地に造られた地下鉄有楽町線辰巳駅も周りに何もない駅だ。2番出口の前では高速道路のジャンクションが空を覆い、その向こうには倉庫群。車はたくさん走っているのに歩いている人はほとんど無く、振り返って見る公園にも人影はゼロ。目印がなければ公園のトイレに間違えそうだ。

ちなみに、辰巳駅の2012年度一日平均乗降客数は東京メトロ130駅中110位の25,893人(※)。1位池袋駅(483,952人)の5%、統計から除かれている渋谷駅(839,465人)の3%しかない。

江戸城から辰巳の方角(南東)にあるからその名が付いたという。駅前には立派な龍(辰)が鎮座して、駅を見守っていた。

※ 東京メトロのHPより。他鉄道との直通連絡駅および共用している14駅を除く。