子育地蔵・明治天皇御幸之蹟碑
神奈川県川崎市幸区幸町2-632
かわいらしい子育て地蔵を見つけた。と言ってもかわいいのはお地蔵さんではなく、その横に並んで建てられた石碑の方で、毬や独楽で遊び股覗きをする子供達の元気な姿が描かれている。昭和三十七年(1962)に奉納されたもので、地蔵堂代わりの赤いコンクリートは簡素だがいいデザインだ。
お地蔵さんの方には宝永四年(1707)の銘があり「環秋童女」と彫られている。水子か、あるいは水難にあった子供の供養かもしれない。
右隣に建つ大きな碑には「明治天皇御幸之蹟」「御渡橋記念碑」とあった。裏面の碑文は傷んで読みにくいが、明治十七年(1884)に明治天皇が小向村の梅林(現在の御幸公園)に行幸された際にこの地を通過されたことを記念して、紀元二千六百年記念事業として昭和十五年(1940)11月3日に周辺の町会が建てた、というようなことが読み取れる。
ちなみに、「幸区」の名前はこの行幸を記念して命名された御幸村に由来している。