蔦谷書店
東京都渋谷区猿楽町17-5 (代官山T-SITE)
勤め帰りに、代官山の蔦谷書店に寄ることがある。夜勤明けの午前中、静かで落ち着いた雰囲気の中で特に目的もなく本やCDの棚を眺めて回遊するだけでも楽しい。
音楽のフロアではCDの試聴コーナーが充実している。館内のコーヒーショップから飲み物を持ち込むことができるので、音楽を聴きながらリラックスした時間を過ごしている人も大勢いる。
試聴コーナーから外の景色が見えた。ガラスのクリアケースに籐で編んだ籠をかぶせたような建物の外観が、この居心地の良さをうまく表現している気がする。葉を落とした木々の向こうに山小屋風のレストランが見える景色もほのぼのする。
編み籠風とは洒落たデザインだなぁ、と思いながらぼんやりと眺めていると、ん?んんっ!?
なんとこれは小さな"T"の字の集まりではないか。建物自体もTUTAYAのTポイントカードの、あのデザインそのままだ。
設計はクライン・ダイサム・アーキテクツ(Klein Dytham architecture)(2012)。言われてみれば「なんだよ、それ」と思うようなコンセプトを、代官山らしいおしゃれなデザインにまとめたところはさすがだ。