代官山の怪建築
東京都渋谷区鉢山町15-4(モンスーンカフェ)/ 15-8(誤時)
白い箱が並ぶヒルサイドテラスに代表されるモダンなイメージの代官山にも、不思議な建物がいくつかある。「怪建築」といっては失礼かもしれないが、ピックアップしてみた。
左の写真はエスニック料理のチェーン店「モンスーンカフェ」。薄汚れた外壁、テラスからテラスへめぐる無骨な外階段などの雰囲気が、悪党のアジトというか香港あたりの魔窟みたいなイメージを醸している。ジャッキーチェンが大立ち回りをやりそうな感じ。半田仁子(A.P.S設計室)という方の設計(1995)らしい。
西郷山公園入口の前に建っているのは「レストラン誤時(ゴジ)」。ゴジという不思議な名前は、オーナーである婦人服メーカー「伊太利屋」のブランド名GOJIから。隣接するゴジデザインハウスのプロデュースで1999年に開店したようだが、現在は営業している気配がない。
モンスーンカフェが魔窟ならこちらは洞窟。表から見た感じは古城風だが、西郷公園の方から見ると岩山に穿たれた横穴式住居みたいな雰囲気がある。こんなお店で、「はじめ人間ギャートルズ」(園山俊二)のようなワイルドなステーキを食べてみたい。
※ 「誤時」は2021年に解体されました