2014年2月7日(金)

海軍村

東京都世田谷区奥沢2-32、33

読書空間みかも

奥沢2丁目32番地と33番地の間、電信柱の陰にひっそりと「海軍村跡」の碑が建っている。その向かい側には、海軍村の由来と今の様子を伝える掲示板。その勇ましい名前とは裏腹に町はひっそりと静まりかえっている。

海軍村の碑

大正13年(1924)に当地の地主と海軍省の互助会水交会が契約して海軍関係者が多く移り住んだことから「海軍村」と呼ばれるようになったという。100年近い時が経って住人も代替わりし、当時の面影はほとんど残っていないけれど、ゆったりとした家の構えや庭に植えられたシュロの木などが当時の雰囲気をかすかに伝えている。

七つの海を渡り歩き常に世界を意識していた海軍の人たちの持つ、国際的なセンスとスマートさがまちづくりにも生かされていたようだ。

当時のままに残る数少ない建物の一つが、「読書空間みかも」として公開されている。その名の通り書斎のように使ったり、定期的に開かれる趣味のワークショップに参加したり、ちょっとスローな文化生活を味わうことができる素敵なスペースだ。