2014年3月17日(月)

仙波河岸史跡公園

埼玉県川越市仙波町4-21-2

仙波河岸

赤羽から上流の荒川に付かず離れず寄り添うように流れる新河岸川は、「新」の名が付くことからも推察されるとおり自然の川ではなく、江戸時代に江戸と川越を結ぶ舟運ルートとして整備された川だ。

仙波の滝

名前になった「河岸」とは荷の積み卸しをする船着き場のことで、新河岸川の河岸のなかでも最上流側の仙波河岸跡が仙波河岸史跡公園として保存されている。

史跡公園というよりは、自然公園と呼びたいようなのどかな雰囲気が漂う憩いのスポットだ。

新河岸川は川越の城下町をぐるりと囲むように流れているから、その各所に河岸があっても良さそうなものだが、仙波河岸があったのは、江戸(下流)から見て城下町の手前。しかも江戸時代にはもっと下流の、現在の地理でいえば東武東上線の新河岸駅に近い川越五河岸が舟運の中心だったという。

今から考えると不思議に思えるが、やはり城下町としての戦略的な意味があったのだろうか。あるいは、商業地としての城下よりも農村地帯であった南部の方に舟運の必要があったということか。わたしの浅薄な知識ではこの先に進まないけれど、自然公園として楽しむぶんには、適度に市街地から離れたこの場所はちょうどいい。

今日は新河岸川沿いに川越の町を廻って、ここが最後の終点だ。ここで英気を養って、さて、長い道を帰ろうか。

仙波河岸のむかし | 仙波の滝の水音