2014年11月6日(木)

家プロジェクト「護王神社」

香川県香川郡直島町本村地区

海

安藤忠雄設計によるベネッセミュージアム・パーク棟は、2006年の竣工後、2009年に杉本博司の「光の棺」を展示するために改築をしたそうだ。彼の建築が改築されるのは極めて異例なことらしい。

護王神社

その安藤と杉本のコラボレーションによって造られた展示室には、ワールド・トレード・センターの写真のまわりにキリスト教、仏教、神道を象徴する作品と「光の棺」が配され、全体として9.11アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者を鎮魂する空間となっている。

護王神社地下の石室から地上に戻る道を撮った写真が、図らずもおこがましくも、そこに展示されていた「光の教会」にそっくりに出来上がってビックリした。

家プロジェクト「護王神社」の作品は同じ杉本博司による「Appropriate Proportion」(2002)。神殿、ガラス(光または水)の階段、巨石、白洲、地下室(古墳)などの要素によって、古代の日本人の信仰の形を再現したものであるらしいのだが、十字架はもちろん想定外だったことだろう。光の先には瀬戸内海が広がっている。その海の向こうから渡って来た西洋の神が、地下から地上、古代から現代へ戻ってくる鑑賞者を迎える。そんなシチュエーションができてしまった。神様も凝った悪戯をするものだ。