2014年12月2日(火)

宇奈根の渡し

東京都世田谷区宇奈根1-1地先

宇奈根の渡し碑

自転車専用道が無く、鋪装区間も少ない狛江・世田谷区間の多摩川左岸をたまには走ってみようかとでかけたらかわいらしい記念碑を見つけた。説明板には今年9月の日付があるので建ったばかりらしい。

宇奈根の渡し

モザイクタイルで「うなねのわたし」「夢叶丸」と書いた上に、河童の絵が付いている。多摩川には数多くの「渡し」の記念碑があるが、中でも一番新しく、一番ユニークで素敵な記念碑だ。

説明板によると、この秋、宇奈根の渡しを復活させるイベントがあったという。多摩川によって分断され、今は川崎市高津区と世田谷区に分かれた宇奈根地区を結ぶために、世田谷区の子どもたちが造った「夢叶丸」による一日だけの渡し舟復活を記念してこの碑が建てられたのだそうだ。

宇奈根のほかにも、「布田」や「押立」など多摩川両岸に同じ地名を持つところは多い。渡し舟は単なる交通手段と言うだけではなく、かつては同じ村落だった地域の人々をつなぐ絆としても重要な意味を持っていたに違いない。それを直感的に感じた子どもたちが、「対岸の子どもたちと友達になりたい」と企画して宇奈根の渡しが復活したのだという。

単なる懐古イベントではなく、未来に希望をつなぐ子どもたちの「夢」を「叶」えたところが「丸」だね。一回きりで終わってはもったいないと思うのだが、今後の予定はどうなのだろうか。

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