2015年1月27日(火)

デ・ラランデ邸

東京都小金井市桜町3-7-1 江戸東京たてもの園

デ・ラランデ邸

長らく移築・復元が待たれていた旧デ・ラランデ邸がやっと江戸東京たてもの園に復元されたというので、見に行ってきた。と言っても、お披露目は平成25年(2013)の4月。ぼんやりしている間に、2年も経ってしまった。

玄関

建築散歩に興味を持つきっかけのひとつになった「建築探偵の冒険・東京編」(藤森照信著)でその存在を知ってからずっと気になっていた建物なので、一安心というかなんというか、これまでの散歩歴に一区切りがついたような気がする。

途中で折れ曲がった赤い屋根はマンサード屋根。百葉箱のような白い壁は下見板張り。全体の建築様式は、ジャーマン・セセッション。たてもの園を訪ねたのは10年ぶりぐらいになるけれど、以前は物珍しいだけだったさまざまな建築様式とかが少しはわかるようになって、より楽しめるようになった。

明治43年(1910)頃に建築家デ・ラランデ(Georg de Lalande)が、元あった平屋の建物を3階建てに改築して自邸としたとされているが、解体前にはカルピスの創業者三島海雲邸を経て三島食品工業の事務所となり、「江戸っ子はちみつ」という蜂蜜を作るための養蜂所になっていたそうだ。

1階は喫茶室「武蔵野茶房」として使用されている。絵に描いたようなかわいらしい外観からケーキのおいしいお店を想像したのだが、店長のお薦めは「ピリ辛ジャーマンライス」なんだとか。デ・ラランデがドイツの人だったからかな。