新井白石墓
東京都中野区上高田1-2-9 高徳寺
道を走っていて、予期せぬところで文化財の説明板に出会うことがある。文化財そのものとは別に、それがあるお寺や公園などの入口に立っているものが目に入ってくるのだ。
「この中に文化財があるよ〜」と呼んでいるのか、「文化財はあるけど、中に入ってもらっては困るのでここで説明だけ読んでくれ」という意味なのか、どっちなんだろうか。
今日は早稲田通りを走っていて、ふと見たお寺の門の中、本堂の前に黒地に金字の説明板を見つけた。「東京都指定旧跡 新井白石墓」とある。墓地は本堂の裏だが、ここに立てたということは呼んでいるということだろう。ここへ来る途中に見てきた「切支丹屋敷跡」の説明の中にも彼の名前があったので、何かの縁かもしれない。
左右に係累の墓石をずらりと並べた白石の墓石は小さく、夫婦並んで周囲を囲む柵の中に埋もれるように据えられている。婚礼の席で座敷に座り込んだ人たち。そんなはずはないのだが、ふと、そんな景色がまぶたに浮かんだ。