濱田庄司生誕の地碑 と 大山道標
神奈川県川崎市高津区溝口2-3
JRと東急の溝の口駅西側、大山道(県道14号)に沿って建物がセットバックしている空き地に大きな石碑と小さな祠が建っている。石碑は平成十七年(2005)に川崎西ロータリークラブが建てた「陶芸家 濱田庄司生誕の地碑」。祠には文化三年(1806)の年号が彫られた庚申塔が祀られている。
濱田庄司は柳宗悦らと共に民藝運動の中心になった陶芸家だ。素朴な味わいの益子焼などで知られているので、北関東の人かと思っていたが、こんな身近なところで所縁の碑に出会うとは思わなかった。
庚申塔は道標を兼ねていて、「東江戸道」「西大山みち」の文字が見える。前の道路は名前の通り大山詣での人たちが利用した古道の跡だ。
周りの景色を見ると、遅かれ早かれ道路拡張のために立ち退きを迫られる日が近づいているように見える。その時が来たときに、この碑と祠がどんな扱いを受けるのか、ちょっと心配だ。