睦橋通り/五日市街道のハナミズキ
東京都あきる野市下代継 〜 舘谷
桜が散り始める頃、ハナミズキの花が見頃になる。ハナミズキの街路樹は珍しくないけれど、わたしにとって印象的なのは、多摩川の睦橋から武蔵五日市駅までの睦橋通りと五日市街道沿いに咲く並木道だ。
7年前(2008)に人里のしだれ桜を見に行ったことがある。たぶんそれが自転車では初めての檜原村、初めての100km越えだったから帰り道はへとへとだった。
とりあえず多摩サイまでたどり着けばなんとか帰れると頑張って走っていた時に、このハナミズキが沿道にずらりと並んで、小旗を振って応援するかのように白い花びら(※)を揺らしていたのが目に焼き付いている。
春を謳歌する花は沢山あるけれど、あんなにキラキラと輝いて、おおらかに歌うように咲いていた花は今までに見たことがなかった。
あの景色が見たくなって再訪してみると、ピンクの花が多く木の並びもまばらであの時の記憶とは随分と変わっているように見えた。あれは疲れたわたしの目によって美化されたまぼろしの風景だったのだろうか。
※ 花びらに見える部分は花ではなく、総苞と呼ばれる葉だそうです