2015年6月2日(火)

柳沢川

山梨県甲州市塩山一ノ瀬高橋640付近

渓流

下る、下る、下る。柳沢峠から多摩川の源流、柳沢川に沿って一気に駆け下る。

目の端にちらっと"9%"の傾斜を示す標識が見えた。塩山から登ってきた道で見たのは"8%"だったから、こちら側の方が急なところもあるようだ。

釣り場

深い森の中を行く道は、眺望は開けないけれど、その分、走ることに集中できるから安心だ。あんなに苦労して登った道をこんなに簡単に下ってしまってもったいないような気もするけれど、これが今日のメインイベント。もう家までペダルは漕がないぞ(それは無理)。

400mの標高差を10分ほどで走り抜けたところで開けた場所に出た。遙か谷底にあった渓流が道のすぐ脇を穏やかに流れている。「ヤマメ川釣場」の看板が見えた。

緊張をほどいて一休み。風切り音や路面のガタガタ音が消えて、あたりが急に静かになる。

開けたと思ったのもつかの間、小さな切り通しを抜けると谷はすぐに狭まり、道はまた切り立った山肌にしがみつくようにして進んでいく。頻繁に現れる落石注意の標識が不気味だ。

その切り通しの脇から谷に下りてみた。薄暗い谷底から振り仰ぐ新緑が眩しい。静かな山に、岩を喰む渓流の音だけが轟いている。…静かな山?

あれ、そういえば峠を越えたらハルゼミの声がしなくなったぞ。