2015年6月2日(火)

初心忘るべからず

山梨県北都留郡丹波山村親川

初心忘るべからず

「初心忘るべからず」 分水嶺

ただそれだけ書かれた碑が、ガードレールの外側にポツンと立っている。

碑の裏には「当所でご迷惑をかけるようでしたら 移動もしくは除去しても結構です」と書かれているだけで、誰がいつ建てたものやら由来はなにもわからない。

カーブ

東京側から来ると、奥多摩湖を過ぎ、鴨沢、御祭の集落を抜けて親川橋を渡り、さぁこれから本格的な山道が始まるぞという辺り。日々溜まってきためんどくさいあれこれや、騒々しく猥雑な都会生活のごちゃごちゃが、ここらでポロリと落ちるポイントかも知れない。

碑の後ろには新緑の山々が広がっている。何百年、何千年と変わらないように見える山の景色も、木々は毎年葉を落とし、また新しい若葉が芽吹いて更新されていく。大自然は決して初心を忘れない。

この深い山の中で、わたしが思い出すべき「初心」ってなんだろう。