2015年7月10日(金)

フローティングドック

東京港 (視察船「新東京丸」より)

立山6500

中央防波堤内側埋立地の東端でかわいらしい顔がこちらを向いてウィンクしている。はやりのゆるキャラのようにも見えるけれど、これはなんだろう。工事中の橋脚のようでもあるが、東京ゲートブリッジを架けたばかりでまた新しい橋という話も聞かない。

フローティングドック

これは「フローティングドック(浮きドック、FD)」と呼ばれるもので、その名の通り凹型をしたドックが船のように浮いている。この中でケーソンという防波堤などに使われるコンクリートブロックを作っているところだ。

ケーソンができあがるとFDは現場近くまでタグボートで曳航され、内部に水を注入されて沈下する。ケーソンはコップを伏せたような形をしているので中の空気で浮き上がり、FDを離れて設置場所へ運ばれるのだ。

FDは水を抜いて浮き上がり、また次のケーソンを作るために係留地に戻ってくる。港湾工事のために全国を飛び(?)回る人気者で、各地での目撃情報がWEB上で見つかった。

誰がこんなお茶目な顔を描くことを思いついたのか、それに関する情報は見つけられなかったが、地味な現場に脚光があたるおもしろいアイデアだ。