大島東海岸の風景
東京都大島町野増
岡田港から一周道路を時計回りに走って行くと、波浮港を過ぎて、大島を時計にたとえれば7時を過ぎた辺りから、やっと「島に来た」という気分の景色が現れる。山がちで海から遠い道を走ってきた島の西側とは対照的に、東側は海も近く、広々とした空と海を眺めながら快適なサイクリングが楽しめる。
水平線の向こうにひときわ大きく見える島影は利島。少し霞んではいるけれど、その奥には新島や神津島、左手には三宅島が見える。後ろに地層切断面、前面に遮るもののない丸い水平線を望む伊豆諸島展望台からの眺めが素晴らしい。
時計の9時、野増港から先は伊豆半島と富士山に主役が交代する。手が届きそうなところに見えるその姿は、自宅近くから多摩川越しに見る丹沢と富士山よりもはるかに大きい。当たり前のことなのだけれど、間に海がある分、大島は遠いと勝手に思いこんでいたので、ちょっと驚いて少し感動した。