2001年5月20日(日)

二ヶ領用水 宿河原堰堤取水口

神奈川県川崎市多摩区宿河原1

南武線のガード

狛江市・世田谷区・大田区を流れる六郷用水と並んで、同じように次大夫堀と呼ばれる用水が対岸の川崎市にある。当時の稲毛と川崎の二ヶ領を潤したことから二ヶ領用水と呼ばれる川崎の次大夫堀は、東京側の次大夫堀と同じ時期に小泉次大夫によって引かれたという。

現代の川は行政を分けるためにあるように見えるが、現在でも等々力、布田、押立、石田など多摩川の両岸で同じ地名が散見されるように、かつては川を中心に生活があったようだ。小泉次大夫もそんな多摩川を中心とした生活圏で活躍したのだろう。

宿河原堰

そう言えば狛江の伊豆美神社で神奈川縣和泉村と記された石碑を見た。実際、ずっと多摩川の近くに暮らした身としては、甲州街道の北よりは多摩川の向こう岸の方が親近感がある。

狛江、世田谷区間の土手には連続したサイクリングロードがないので小田急線の北側の多摩水道橋を川崎側に渡る。500mほど下ったところにその二ヶ領用水の取り込み口がある。TVドラマ「岸辺のアルバム」の舞台となった水害のあと改修された二ヶ領宿河原堰の所に建てられた二ヶ領せせらぎ館で、多摩川と二ヶ領用水について知ることができる。

用水沿いはサイクリングロードにはなっていないが、車の少ない走りやすい道が続いている。左の写真にあるように、水面と同じ高さにある遊歩道は、所々飛び石で対岸に渡るようになっていて、遊び心が嬉しい。春の桜並木は見事で、途中に「桜」の一文字を刻した碑があった。

二ヶ領用水の説明板