2015年9月12日(土)

厳島神社

宮城県気仙沼市大浦57-2

厳島神社

足慣らしに気仙沼の湾のまわりをぐるっと走って、そろそろ折り返そうかと思ったところで、古い石碑が雑然と集められた一画が気になって立ち寄ってみた。傍らの小山には神社の参道らしい階段がついているが、あるはずの鳥居は上にも下にも見あたらない。

石碑

頭が欠けて「池峰山」となった碑は山岳信仰の山、北上山地の早池峰山だろう。「黄金山大神」は金華山にある黄金山神社。庚申塔もあるが、わからないのが「篆頭」なんとかと彫られた碑だ。現地で見た時は「象頭山」かと思ったが、改めて写真をよく見ると「象」と思った字は「篆」に似て見える。色々推理しながら検索してみるのだが、一向に答えは見つからない。

小山の上の平らにならされた広場には、小さな石の祠がポツンと建っていた。本殿は津波で流されてしまったのだろう。後ろに置かれた、おそらく以前の神社の鳥居に掛かっていたと思われる額には、「嚴島神社」と書かれていた。

厳島神社は海上交通を守護する神社だ。境内からは気仙沼港の眺めがいい。夕日を浴びてだんだんに赤く染まっていく海を、空き地を囲むフェンスにもたれてぼんやりと眺める。社殿を失った神様もこんな風にして港を見守っていらっしゃるのだろうか。