森田家住宅
東京都あきる野市小川633
睦橋通り小川交差点の西側に長々と続く板塀の家が前から気になっていた。昔から続く土地の有力者の屋敷であるらしいことは想像がつくのだが、何も情報がないまま数年が経って、やっと正体がわかった。
江戸時代から代々名主を務めてきた森田家という豪農の邸宅で、2年前(平成25年12月)に国の登録有形文化財に指定されたそうだ。文化財ウィークに特別公開されるというので早速見に行ってきた。
公開といっても門が開いているだけで、特に説明はなく見られるのも外観だけだ。唐破風を載せた立派な玄関が、いかにも名主様の家という感じがする。
表通りに面して横を向いた蔵は通りの側が開くようになっていて、以前は雨戸のようなものが閉めてあった。蔵の中のものを広げて商売でもするのかと思っていたら、今日行ってみると本当にお店になっていた。春にハナミズキを見に来た時は、まだ蔵のままだった気がするのだが…。
主屋と5つの蔵、薬医門と板塀、御看経堂の9件が文化財登録されているが、この見世蔵だけが嘉永5年(1852)に建てられたことがわかっており、他も同時期のものだろうと推測されているそうだ。