こどもの国(旧陸軍田奈弾薬庫補給廠跡)
神奈川県横浜市青葉区奈良町700
中学生の頃、こどもの国へサイクリングで遊びに来たことがある。当時の園内にはお金を使うところがほとんどなくて、おこずかいの少ない子どもだけで遊びに来ても不自由なことはなかった。
山の斜面を利用した長〜い滑り台が何本もあってお尻を熱くしながら何度も滑ったことを思いだす。無料のゴーカートは坂道を駆け降りるだけのローテクで、帰り道は自力で押し上げなければならなかった。今の過保護な子供たちには想像もできないだろうな。白鳥湖のドラム缶いかだは、今も当時の雰囲気を残していて懐かしい。
園内の山の斜面には、ところどころに古めかしい鉄扉が残ってる。こどもの国は旧陸軍の弾薬庫跡につくられており、これはその名残なのだ。入り口の前は、弾薬の積み下ろしするトラックの荷台に高さを合わせて、駅のプラットホームのようになっている。
谷戸の地形を利用して横穴を掘ったように見えるが、こどもの国のHPによると、土手を削って更地にしたあとにコンクリート枠で部屋を造り、その上に土をかぶせたものだという。現地には説明がなく、ほとんど気にしている人はいないように見えるのが残念だ。「こどもの国」は楽しい夢の国であるけれど、忘れてはいけない記憶を語り継ぐ場でもあってほしいな。