2016年3月24日(木)

平川の大燈籠

神奈川県横浜市青葉区元石川町6340付近

大燈籠

住宅街に突然現れた大燈籠に、なぜここにあるのかと驚く。旧街道沿いというわけでもなく、交通の要所という感じもしない。しいて言えば、早渕川を渡る橋のたもと、ということぐらいか。

桜

手元の地図(昭文社・でか字まっぷ)にも赤字で載っているほどのランドマークでありながら、現地には一切の説明がなく正体不明だ。ネットの情報によると石川村(現在の元石川町)から江戸の薩摩屋敷に女中奉公に行っていた娘が、記念にもらってきたものだとか。そのため「薩摩燈籠」とも呼ばれているようだ。

女中奉公の記念品にしては大層に過ぎる気がするが、明治維新によって藩屋敷が無くなるタイミングで処分されたものだったのかも知れない。うちの娘は江戸屋敷で働いて、こんな立派なものを頂くほど認められていたんだぞ、と燈籠を前にして鼻高々な親父さんの顔が見えるようだ。

早渕川を渡る橋の反対側では、早咲きの桜が満開になっていた。