2016年3月5日(土)

二宮金次郎像

埼玉県入間郡越生町黒山29付近

二宮金次郎像

最近の子どもは本を読まないからと、本をタブレットに替えた二宮金次郎像を建てた人がいるとテレビで見た。現代風でしょ、と本人は得意げだったけど、歩きスマホは危ないから止めようと言われている今、何とも気の利かない人だ。

廃校跡

彼が薪を背負って歩いた道には危険な自動車の往来も、転落するような駅のホームも無かっただろうから二宮少年に非は無いけれど、物事の一面しか見ない人たちは教育上よろしくないから金次郎像は撤去せよと言うらしい。

確かに学校の図書室から借りてきた本を、家に帰る間ももどかしく読みながら歩いている小学生を見ると、危ないかなぁ、と思うことがあるけれど、本好きな子どもの気持ちもよくわかる。それと歩きスマホを一緒にするのはかわいそうだ。子どもたちに危険がないよう狭い道は車を徐行させたり、声がけをしたりして見守ってあげることも大切なんじゃないかな。

越生町には学校が廃校になった今も勉強を続けている二宮金次郎がいた。像だけが残された事情は定かではないが、薪を背負った姿は里山の景色によく似合う。まだこんな子がどこかにいるんじゃないか、まさかとは思うけれど、ついそんな想像をしてしまった。

越生町教育委員会の説明板