2016年4月5日(火)

六道山公園

東京都西多摩郡瑞穂町石畑2261

展望台

未舗装の狭山湖外周道路を抜けて、六道山公園内の舗装道路に合流する角に庚申塔が立っている。ここは六道の辻という交通の要所で、村境を守るサエの神として、道案内を兼ねた庚申塔が建てられたのだという。

展望

なるほど。六道山という不思議な名前の由来はこういうことだったのか。

この公園の目玉はなんと言っても展望台だ。標高192mの高台に建つ展望台の高さは13m。木々の間から頭を出して、晴れていれば遠く富士山やスカイツリーも望めるはずだ。さらに今の季節は、公園に咲き乱れる桜を眼下に一望する眺めが素晴らしい。

以前から満開の桜が雲海のように広がる景色を想像して楽しみにしていたのだが、実際にきてみると少し様子が違う。山桜が多いので、花色が違っていたり葉が出ていたり、雲海や雪山のように見渡す限り白(ピンク)一色というわけではないのだ。でもそれもまた一興。桜の美しさに変わりはない。

展望台は西洋の城郭の塔のような外観をしている。屋上に立つと、押し寄せる春に攻められ追い詰められて孤立した冬将軍のような気分になった。民主化運動による政権交代(革命)を「○○の春」ということがあるけれど、暗い冬の森が一面の花色の世界に変わる、まさにこういう景色なのかな、とふと思った。

(参考)2016年の東京の桜開花宣言は、3月21日でした。

越生町教育委員会の説明板(「六道庚申塚」と「六道の辻」)