東京オリンピック 選手村記念碑
東京都渋谷区神南2-3 (代々木公園B地区)
社会人になって間もない頃、会社の運動会が代々木公園陸上競技場で開かれた。当日はあいにくの雨で、午前中だけで中止になってしまったのだが、「雨の中、運動会をやっているアホな会社があります」とNHKのお昼のニュースで紹介されたそうだ。
もちろん「アホな」と言うのは、それを見た友人が付け足した発言だ、…と思う。
通称「織田フィールド」と呼ばれている競技場の名は、1928年アムステルダムオリンピック三段跳の優勝者で、日本人初の金メダリストの織田幹雄にちなんでいる。東京オリンピックでは陸上競技の強化委員長を務め、実現はしなかったが、長嶋茂雄などのプロ野球選手を陸上選手にスカウトしようとした逸話が知られている。
その競技場のわきに、オリンピック選手村の記念碑が建っている。碑の上面の銅板にエッチングされた図は、現在の代々木公園とオリンピックセンターの場所にあった選手村各施設の配置図だ。
今日は、あの日とは打って変わった快晴で、真夏の陽を浴びてオレンジの銅板がギラギラと光っている。振り向くと青空を背負ったNHKの放送センターが目の前に見えた。
あぁ、あの窓から見てニュースにしたんだね。