2016年8月31日(水)

お伊勢の宮

山梨県山梨市三富川浦1260-9

磨崖仏

伊勢神宮といえば全国の神社の総代表とも言われる存在。伊勢之宮の名を地図で見て、大きなお宮と鳥居に迎えられると思って来たのだが、意に反して並んでいるのは石仏ばかり。説明板によれば弘法大師の遺跡らしい。

石仏群

え、弘法大師(空海)って、仏教のお坊さんじゃない!?

鳥居もお宮もないけれど、狛犬はいた。説明板の英訳には "ISE-SHRINE"とあるから、ここは神社ということになっているらしい。神仏混淆の日本らしい不思議な場所だ。

石仏はお伊勢参りの信者が道中の安全を祈願して奉納したものだという。秩父往還を南へ下れば富士山浅間神社、北へ上れば秩父の三峯神社。それぞれの講中も盛んに往来したと思われるが、お伊勢さんとは予想外だった。

石仏群の中央に位置する大岩には線描の磨崖仏が彫られている。弘法大師が爪で彫ったと言うだけあって描線は細く、年月を経ていることもあり目を凝らしてやっと識別できる状態だ。説明板には「(弘法大師)自身の像」とある。

ん?それって「○○参上」みたいな落書きじゃないの?

三富村教育委員会の説明板