2017年2月2日(木)

海水浴場発祥の地

神奈川県中郡大磯町大磯1398付近

富士山

大磯と言えば大磯ロングビーチ。キャンペーンガールだったアグネスラムがにっこりと微笑むポスターが懐かしい。わたしの頭の中には、水着の女の子の聖地みたいなイメージが勝手にできていたけれど、日帰り圏内なら江ノ島、旅行で行くなら伊豆がいい。なんで大磯なんだろうと長いこと思っていた。

磯

たぶん、その中途半端な距離感が良かったのかもしれない。大磯は、明治の元勲・伊藤博文から戦後のワンマン宰相・吉田茂まで、名だたる政治家や著名人が集まる高級別荘地として古くから知られている。ロングビーチとプリンスホテルも、たぶんその流れなのだろう。

その大磯の照ヶ崎海岸は海水浴場発祥の地なのだそうだ。「海水浴」の名の通り、当初は海で泳いだり日焼けをしたりすることは目的ではなく、温泉で湯浴みをするように塩水に体を浸けるのが健康に良いとされて始まった。海水浴の効能を説いた軍医松本順を顕彰する巨大な謝恩碑が海岸に建っている。

昼食休憩に浜に下りてみた。照ヶ崎の磯では釣り人が糸を垂れ、白波が寄せる浜の向こうには富士山の眺めがいい。足元は砂浜ではなく玉砂利だ。大磯港を挟んで東側に広がる現在の大磯海水浴場とはずいぶんとイメージが違う。ちょっとタイムスリップしたような気分で、足の先だけ、昔風の海水浴を試してみた。これで、小田原まで頑張って走れるかな。

海水浴場発祥地「松本先生謝恩」碑