2017年2月2日(木)

湘南発祥の地

神奈川県中郡大磯町大磯1292

湘南発祥の地

平成6年(1994)に「湘南ナンバー」が誕生した時はちょっとした騒ぎだった。海辺をドライブするのにピッタリなおしゃれなナンバーともてはやされる一方で、丹沢や箱根の山間部を含むその対象エリアが「湘南」と言うのにふさわしいかと物議を醸したことでも話題になった。あれからもう20年以上経つのかと思うと、過ぎゆく時の速さに驚く。

鴫立庵

湘南は「相模の南」かと思ったら字が違った。相模は相撲と間違えることもある。部外者の認識はそんなモンさ、と開き直って、すぐにゴメンと謝っておこう。

東海道沿い、板塀で雰囲気のいいトンカツ屋さんの前に「湘南発祥之地 大磯」の碑が建っている。隣には藁葺き屋根の鴫立庵。この中にある石碑(レプリカ、実物は保存のため郷土資料館に移設)に「湘南」の文字が刻まれていることから、大磯が「湘南」という呼び名の発祥の地とされている。

鴫立庵は西行がここで歌を詠んだことに由来して、江戸時代に建てられた俳諧道場だ。国道から一段下がったところに鴫立沢が流れ、石橋を渡ると草庵が並んでいる。海のそばで沢とは不思議な感じだが、ここは海岸段丘の端に当たるので、野川に沿ったハケから清水が湧いているのと似たような状況なのだろう。そう思ってみると国分寺あたりの別荘跡につくられた庭園に景色が似ているような気がして親近感が湧く。

そうして各地に親しい場所が増えて感じるうれしさが、自転車散歩の原動力になっている。

湘南発祥の地大磯の由来 | 鴫立庵 | 大磯町教育委員会の説明板 | 大磯町の説明板